マイナー株分析 8214AOKIホールディングス

今回のマイナー株分析は「8214AOKIホールディングス」を取り上げるぜ。
わたしはコロナ禍直前にAOKIの株を買ってひどい目にあったぜ(笑)。
でも、最近は若干のプラスになって安心しているところだ。AOKIホールディングスは時価総額が1000億円以上あるから、マイナー株というわけではないかもしれないが、あまり他の人が解説していないしここで取り上げたぜ。

なんで魔理沙はAOKIの株を買ったの?在宅勤務やクールビスが広がる中、スーツがこれから売れるとでも?

まあ待て。順番に話すから。
わたしがAOKIを買ったのは2019年の末、コロナが流行ったのが2020年のはじめだから、最悪の時期に買ってしまったんだ。
わたしもスーツ量販店としてのAOKIには魅力を感じないが、AOKIが運営しているネットカフェ「快活CLUB」のファンでな。自分も好きだし繁盛しているから絶対に伸びると思っていたんだ。
それに快活CLUBの株主優待ももらえるからNISA枠で長期保有するつもりで買ったんだ。1株1200円弱ぐらいだった。

でも、コロナ禍のときのネットカフェって…。

ああ、緊急事態宣言が出された時は全店休業したぜ。
さらに在宅勤務が広まったし、当然スーツも売れなくなるわな。
様々な企業がコロナ禍の影響を受けたが、最も悪い影響を受けてしまった企業と言えるな、AOKIは。
当たり前のように株価は暴落。一時は400円ぐらいになってしまった。

株価1/3って…。わざわざ損するために買ったようなものね。

ああ、コロナ禍さえなければおそらく順調に成長したはずだ。コロナ禍さえ終わればきっと株価も持ち直すはず。そう思ってホールドし続けたんだ。
そしたら2024年になってようやく1200円ぐらいに戻った。苦難の5年間だったぜ。

400円ぐらいで買った人は大儲けね。

ああ、そこは悔しいところだ。でもな、その時期ってまだコロナ禍の終わりが見えない頃で、ネットカフェという業態自体の存続が危ぶまれていたんだ。だから最悪の時期に買った人は先見の明があったか、無知で無謀だったかのどちらかだと思うぜ。

でも、快活CLUBってコロナ禍の時も営業していたような。。

それな、覚えている人も少ないだろうが面白い話がある。
当初は快活CLUBもおとなしく休業していたんだが、そのうち自粛ムードが漂うなか、しれっと営業を再開したんだ。
「快活CLUBはワークシェアリング業です」と強弁してな、ネットカフェじゃなくて一種のレンタルオフィスだから自粛しなくていいよね?という感じだ。

そんな理屈通用するの?自粛警察から叩かれそう。

そうだな、あの時期は自粛といいつつほぼ強制みたいな空気があったが、小学生のような屁理屈で営業再開したのは笑ったな。
ただ、あまり叩かれた感じじゃなかった。意外に世間からはスルーされてた。
ちなみに、その時期は割引がすごかったからわたしは快活CLUBに行きまくってたぜ。わたしも大っぴらに言わなかったが自粛とかバカバカしいと思っていたしな。店内はかなり空いてたし居心地もよかった。ただ、換気がMAXだったので換気音がうるさかったぜ。

思い出話はそれぐらいにして、株に関する話が聞きたいわ。

おっと、年を取ると話が長くなっていかんなあ。

会社解説

AOKIホールディングスは設立が1976年、上場が1987年というそこそこ老舗の企業だぜ。
AOKIといえば紳士服。というか、昭和の頃なら背広という言い方の方が普通だったか。
昔は背広というのは大変高価で百貨店などで購入するものだったんだ。
1970年代になってAOKIや青山のような紳士服量販店が自社開発・自社生産・自社販売などの経営努力により低価格で背広を販売するようになった。
これが大当たりで、紳士服量販店はグングンと業績を伸ばしていったんだ。

昔は繁盛していたかもしれないけど、今は紳士服量販店っていつもガラガラで人が入っているように見えないんだけど?もうオワコン化してない?

確かに、昔のような勢いはないが、AOKIのファッション部門は今も黒字だぞ。
確かに客は少ないかもしれないが、紳士服量販店に来る客は買う気満々なことが多く、来店する人が少なくてもしっかり売上はあるらしい。
とはいえ、背広販売だけでは先が見えているからな、AOKIも別事業に乗り出したぜ。 それがネットカフェ事業、カラオケ事業、ブライダル事業だぜ。最近ではフィトネス事業も始めている。

ああ、快活CLUBと同じ建物内にあるあのチョコザップみたいなジムね。

FiT24だな。全部が全部快活CLUBと併設というわけじゃないと思うが。

現在のAOKIの売上構成は、
スーツなどのファッション54%、アニヴェルセル・ブライダル5%、快活CLUBやFiT24、カラオケなどのエンターテイメント40%、不動産賃貸1%、となっている。
かつてのように紳士服一辺倒ではなく、複業企業になっているぜ。

次に業績と株価チャートを見てみよう。
業績だが、コロナ以前は順調に売上は伸ばしていた。
しかし、さっきから言っているようにコロナの影響をもろに食らってしまった2021年3月期には赤字を出してしまう。
ただ、意外に持ち直すのも早く、翌年には黒字復帰、2024年3月期にはコロナ前に近い売上まで戻している。

株価も業績に連動して、コロナの時に大きく下がったが、売上が戻ってくると株価も戻して、最近ではコロナ前とほぼ同水準になっている。

コロナさえなかったら、と思わざる得ないわね。

そうだな、コロナのせいで成長が5年遅れたようなものだからな。でもコロナのような想定外の大惨事を乗り越えたんだから、今後は怖いものなしだと思いたいぜ!

今後の株価は?

AOKIはこれからどうなるかしら?

今後も成長を続けると思っている。
意外に底堅いファッション事業に加えて快活CLUBはこれからも伸びるだろうからな。

なんか一部では快活CLUBはオワコン、という声も聞こえるけど?違うのかしら?

快活CLUBでは最近サービスの改悪が進んでいる。モーニングの無料トーストやフライドポテトがなくなって久しい。無料ソフトクリームもそろそろ危ないと言われている。
しかも、値上げもあって、以前に比べると利用者としては使いづらくなったと言える。
店舗数も最近では500店舗弱と頭打ち。新しくできる店舗もあるが、売上の悪い店舗は潰れている。
以上のことからオワコン、と言われることもわからんではない。
とはいえ、経営者目線で見ると、経費削減して値上げまでしているのだから利益は伸びるだろう。 そして、わたしの体感として、客は減ってないと思う。むしろコロナ禍以前より増えているかもしれない。

ふーん、まあ魔理沙は株主で快活CLUBのファンだから好意的に見ているだけかもね。

ポジショントークと言うやつだな。それは否定しない。
とはいえ、コロナ禍以降売上を伸ばし続けているし、成長が止まる理由が思い浮かばない。
それこそコロナ以上のヤバい病気が流行らない限り大丈夫じゃないかと思う。
株価も一旦はコロナ前の高値である1800円を目指すと思う。そこまで行ったらわたしも利確しようと思うかもしれない。

じゃあ、今現在株価は1300円ぐらいだけど、この値段で買ってもいいかしら?

あくまでわたしの考えだが、まだ株価は伸びると思う。そういう意味では買ってもいいのだろうが、これから短期的に2倍3倍になるような株じゃないと思う。業績も急成長しているわけではないからな。
他にも業績が良くて上がりそうな株が他にもある中、AOKIを敢えて選ぶ理由がほしいな。
株主優待であったり、4%を超える配当率であったり、あるいは単にAOKIのスーツや快活CLUBが好きだったりとか、そういう理由があれば買ってもいいんじゃないか?
なお、コロナの影響で業績の悪かった2021年3月期以外黒字で、財務も悪くないから当面倒産の心配はないと思うぜ。

2024年5月時点での評価
将来性:☆☆☆☆
割安度:☆☆☆
安全性:☆☆☆☆☆
(最高☆5つ)

投資は自己責任でたのむぜ!!